「友達がいない」は悪いこと?ASDの子育て本を読んで考えたこと
『ASD(自閉スペクトラム症)・グレーゾーンの子どもをありのまま育てる方法』(星野歩著 ディスカヴァートゥエンティワン)を読みました。

印象に残ったポイント
最初は少し距離を感じた
著者の星野歩さんは医師であり、ASDのお子さんを育てた母親でもあります。
ただ、息子さんは医師になられているため、正直なところ「勉強面で大きな困難がなかったケースなのでは」と感じました。
実際、本書でも
「言葉の遅れがなく、一見何も困っていないように見えるアスペルガータイプのお子さん」
に焦点を当てていると書かれています。
そのため、最初は「自分と同じ悩みを持つ保護者の参考になるのだろうか」と思いました。
共感したのは「完璧な親ではなかった」こと
しかし読み進めるうちに印象は変わりました。
星野さんは、子育ての中で息子さんに手を挙げてしまったことや、寝顔に向かって「ごめんね」と謝ったことも率直に書いています。
その部分を読んで、
「わかるなあ」
と思いました。
保護者はみんな頑張っています。
それでもうまくいかない日がある。
そんな親の姿を隠さずに書いてくれていることに励まされました。
本書で大切だと感じたこと
特に印象に残ったのは次のような考え方です。
- 特性は弱みだけでなく強みにもなり得る
- 親のマインドセットを変えると子育ては楽になる
- 「この子にとって本当に大事なことは何か」を考える
- 発達障害があってもなくても人生は何とかなる
- 親自身が自分の人生を楽しむ
- 「決める力」を育てる
学力だけではなく生活スキルも大切
本書では、
「親が亡くなった後も生きていける力」
を身につけることの重要性も語られています。
学校の勉強や成績に目が向きがちですが、
- 身の回りのことを自分でできる
- 困ったときに助けを求められる
- お金や生活の管理ができる
といった力も同じくらい大切なのだと改めて感じました。
「友達がいない」をどう考えるか
私自身、子どもの友達関係について口を出してしまうことがあります。
でも本書にはこんな言葉があります。
友達がいないことは悪いことではない。
一人で過ごすことを楽しめる。
自分のペースを保てる。
それも大きな強みです。
この考え方に触れて、子どもを見る目が少し変わりました。
まとめ
この本は、ASDやグレーゾーンのお子さんを育てる保護者に向けて、具体的な対応方法だけでなく「親の心の持ち方」も教えてくれる一冊でした。
すべての家庭に当てはまるわけではないかもしれません。しかし、子育てに疲れたときや、自分を責めてしまうときに読むと、少し肩の力が抜ける本だと思います。
特に、
「子どもを変えることより、親の見方を変えること」
の大切さを改めて感じさせてくれる一冊でした。
ちょっと元気になりたいときにおすすめです。