忘れる子に効く!家庭でできる記憶定着のコツ
「昨日やったはずなのに、もう忘れてる…」「何回言ったら覚えるの?」
そんな風に感じること、ありますよね。伊藤家でもよく出てくるワードの一つです。
実は、子どもが物を覚える仕組みは、大人とは少し違います。
特に発達特性のある子どもたちは、記憶の入り口(インプット)や、引き出し方(アウトプット)に偏りがあることが多いです。そうすると、単純な繰り返しではなかなか定着しないのです。
コツ1:五感を使って「覚える手段を増やす」
覚えたいことを「見て」「書いて」「声に出して」「動いて」学ぶ。これが記憶定着の基本です。
たとえば、漢字を覚えるときに、「空書き」や「目を閉じて思い出す」などの工夫を加えるだけで、脳の異なる部分が活性化され、記憶に残りやすくなります。
「何度も書く」だけで覚えられない子には、ジェスチャーを交えたり、カードでゲーム感覚にしたりすると、意外なほど効果があります。
コツ2:復習のタイミングを意識する
人間の脳は、時間が経つと情報をどんどん忘れていきます。でも、1日後、3日後、1週間後に「もう一度思い出す」ことで、その情報は脳に定着していきます。
いわゆる“エビングハウスの忘却曲線”を活かして、短時間でも繰り返すことがポイント。
「テキスト開いてもう一回やってみよう」ではなく、「あのとき〇〇だったね」と会話の中で振り返るだけでも記憶は強化されます。
コツ3:忘れてもOKな雰囲気を作る
「なんで覚えてないの!」と責めたくなる気持ちはよくわかります。でも、怒られた記憶は脳に「これは危険なことだ」と刻まれ、逆に学びを避けるようになることも…。
忘れたときこそ、「大丈夫、もう一回やろうか」「忘れてたらやり直せばいいよ」と伝えてあげましょう。
安心できる環境があると、子どもはチャレンジする勇気を持てるように
忘れることは、子どもにとって自然なこと。大切なのは、「どう覚えさせるか」ではなく、「どう覚えやすくするか」。
五感を活かした学び方や、安心できる関わりがあれば、子どもは自分なりのペースで確実に成長していきます。
焦らず、責めず、繰り返しを楽しむ姿勢が、家庭での学びを支えるカギになります。
アキコ式では、「見て・書いて・声に出す・動く」など、子どもの特性に合った記憶方法を一緒に探します。
漢字なら空書き、英単語ならジェスチャーと声を組み合わせて覚える、など「体で覚える工夫」を多く取り入れています。
また、忘れてしまったときも「もう一回やってみよう」と安心して学び直せる雰囲気を大切にしています。